ローカルAIのメモリ不足をWindowsで切り分ける|コミット済み・ページファイル
- 公開日
- 2026-10-09
- 更新日
- 2026-10-09
- 情報確認日
- 2026-10-09
- 編集・運営
- Local AI Compass
ローカルAIのロードや生成が遅い・止まる時は、Windowsの「コミット済み」の現在値と上限を、RAM使用量やGPUメモリと分けて記録します。コミット済みメモリの差分をページファイル使用量として計算することはできません。
導入前に確認すること
- Windowsのバージョン、メモリ容量、GPU/VRAM、空き容量を確認する
- 最初は軽量モデル、短い質問、少ない同時作業から始める
- 公式サイトの対応OS、利用規約、モデルのライセンスを確認する
まずはコミット済みをRAM使用量と分けて記録する
Ctrl + Shift + Escでタスクマネージャーを開き、「パフォーマンス」から「メモリ」を選びます。ロード前、モデルのロード中、短い応答を生成した時、アプリ終了後の4場面で値を記録すると、どの操作で変化したかを比較できます。Windows 10/11、x64/ARM、GPUドライバーによって画面や表示項目が異なることがあります。
| 表示・記録する値 | 表すもの | 単独では分からないこと |
|---|---|---|
| 使用中(圧縮を含む)・利用可能 | 現在の物理RAMの使用状態と、すぐ利用できる余地 | モデル単体の必要RAMやページファイル使用量 |
| コミット済み current / limit | システム全体で確保され、RAMやページファイルなどで裏付けが必要なメモリ量と、そのコミット上限 | 確保した全量が物理RAM上に常駐しているか、ページファイルの現在使用量 |
| GPUの専用・共有メモリ | GPU専用メモリと、GPUが利用できるシステムメモリ | Windows全体のコミット量や、モデルが実際にどの層まで配置されたか |
| アプリのcontext・配置表示 | runtimeが示すcontext設定やCPU/GPUへの配置情報 | Task Managerの実測ピークや、次の実行でも同じ値になること |
コミット済みの現在値は、システム全体でプロセスなどが確保し、RAMやページファイルなどで裏付ける必要があるメモリ量です。上限は物理RAMだけでなくページファイルなどの条件を含みます。一方、現在値はページファイルに書き出された量そのものではありません。「使用中RAMとの差」や「上限との差」をページファイルの使用量として扱わないでください。
同じ条件でロード前・ロード中・短い生成を比べる
- モデルを動かす前に、使用中、利用可能、コミット済み current / limit、GPUの専用・共有メモリ、選択モデルとcontext設定を記録する。
- 同じ画面でモデルをロードし、値が大きく変わる時点と、ロードが完了・失敗するかを記録する。
- 短い入力を1回だけ生成し、生成中の値と、応答後・モデル終了後の値を分けて残す。長文の会話や複数モデルを混ぜない。
- Windowsの版・x64/ARM、モデル名、runtime、GPU、context設定、同時起動アプリも一緒に記録し、比較条件の違いを残す。
説明用の仮例として「RAM使用中12 GB、コミット済み22 / 40 GB」と表示されても、22 - 12 = 10 GBをページファイル使用量とは読めません。これは説明のための架空の値であり、実測例ではありません。
- メモリ・VRAM・速度の記録方法 - 同じ条件で比較する記録項目を確認する
変化した値から原因を分ける
| 観察した変化 | 次に確かめること |
|---|---|
| コミット済み currentがlimitへ近づき、ロード失敗や確保失敗も起きる | 同時起動アプリ、モデル、context、入力長を一つずつ変え、どの条件でcommitが増えるか比較する。近さだけで原因や解決策を断定しない。 |
| GPU専用メモリが厳しく、runtimeがCPU側へ配置する・ロードできない | Task Managerの専用・共有メモリと、runtimeが示すGPU/CPU配置を分けて見る。共有GPUメモリはVRAMと同じ専用領域ではない。 |
| ロード時にディスク活動や待ち時間が増えるがcommit上限には余裕がある | モデルファイルの読込、保存先ドライブ、初回ロードと再ロードを分けて比較する。ファイルをmemory-mapするruntimeではディスク読込だけで遅くなる場合もある。 |
| ロード後は使えるが、長い入力や生成中にRAM・commitが増える | 短いcontextと短文から比較し、長いcontext、会話履歴、PDF/RAGを一度に増やさない。 |
memory-mapped fileの読み込みに伴うhard faultは、ディスクからfile-backed dataを読む場合もあります。hard faultの表示だけをページファイルへの退避の証拠にしないでください。
推計・配置表示をTask Managerの実測値と混ぜない
LM Studioの`lms load --estimate-only`は、指定したモデルや設定に基づくロード前の推計です。実際に確保したメモリや、正常にロードできる保証ではありません。推計値とTask Managerで観察した値は、記録欄を分けます。
Ollamaの`ollama ps`ではPROCESSORなどからモデルの配置を、CONTEXTから実行中contextを確認できます。これらはWindows全体のコミット量を測るメーターではありません。contextはモデルと実行設定で変わるため、自分の実行時表示と設定を記録してください。
- LM Studioのロードとestimate-only - ロード前の推計と実ロードを区別する
- Ollamaの配置表示とメモリ - PROCESSOR表示とモデル配置を確認する
- Ollamaのcontext length - context設定とメモリ使用の関係を見る
ページファイルは固定倍率で変更しない
ページファイルの適切なサイズは、実際のピークcommitやクラッシュダンプなどの条件で変わります。物理RAMの何倍という固定値をすべてのPCへ当てはめたり、切り分け前にページファイルを削除・無効化・変更したりしないでください。
Windowsのsystem-managed設定でも、ページファイルを置くドライブの空き容量などに制約される場合があります。まず既存設定を変えずに再現条件とcommitの推移を記録し、容量や設定変更が必要な場合はMicrosoftの説明とPC管理者の方針を確認してください。この記事では設定変更手順や一律の推奨容量は示しません。
- Microsoft: ページファイルの仕組み - commit chargeとlimitの定義を確認する
- Microsoft: ページファイル容量の考え方 - 一律の固定サイズにできない理由を見る
次に読む記事
- ローカルAIのメモリ容量を選ぶ - PC全体のRAM容量と実行時ピークを考える
- VRAMとは? - GPU専用・共有メモリの違いを確認する
- ローカルAIの速度・RAM・VRAMを測る - 条件をそろえた計測方法を見る
- LM StudioでGGUFが読み込めない時 - 形式・ファイル・ロード失敗を順に切り分ける
- ローカルAIのトラブルを探す - 症状から次の確認先を探す
よくある質問
コミット済みが増えた分はページファイルに書かれていますか?
いいえ。コミット済みは、システム全体で確保されRAMやページファイルなどで裏付けが必要なメモリ量です。物理RAM常駐量やページファイルの現在使用量とは別で、表示値の差からページファイル使用量を計算しないでください。
コミット済みのlimitが大きければ、モデルをロードできますか?
limitはcommitの上限であり、GPU専用メモリ、実際の空きRAM、連続した確保、runtimeやモデルの条件までは保証しません。ロード前後の表示とアプリ側の配置・エラーを一緒に確認してください。
ハードフォールトが増えたらページファイル不足ですか?
ハードフォールトだけでは判断できません。ファイルの内容を仮想アドレス空間へ対応付けてディスクから読む場合もあるため、モデルのロード、ディスク活動、commit、RAM、アプリの状態を合わせて見ます。
ページファイルはRAMの何倍に設定すればよいですか?
一律の倍率は示せません。必要量はピークcommitやクラッシュダンプなどで変わり、system-managed設定にもドライブ容量などの条件があります。変更を急がず、まず再現時の値を記録してMicrosoftの資料を確認してください。
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- ローカルAIを入れる前に確認すること
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あなたはどのタイプ?
- 初めてローカルAIを触る人 - まず全体像をつかみ、LM StudioとOllamaの違い、モデルサイズの考え方を順番に確認します。
- LM Studio・Ollamaの症状別トラブルを解決したい人 - 起動、モデルロード、Prompt Processing、generation、API接続、GPU確認をツール別に分けて読みます。
- GPUなし・低スペックPCの人 - 軽量モデル、メモリ別の目安、重いときの確認ポイントを先に見ます。
- PDFや資料を読ませたい人 - 先に基本を押さえ、モデル単体の確認後にAnythingLLMへ進みます。
- ローカルAIエージェントを試したい人 - Bionic、Ollama、AnythingLLM、Hermesを役割別に分け、local/cloud、tool、保存、PC負荷を順番に確認します。
- 開発・API連携したい人 - LM StudioとOllamaの違いを確認し、API、長文処理、RAGまで段階的に進みます。
関連チェック先
- Microsoft: Introduction to the page file - コミット済みメモリ、コミット上限、物理メモリ、ページファイルの関係を確認できます。
- Microsoft: How to determine the appropriate page file size - 固定倍率では一律に決められない理由と、ページファイルの容量条件を確認できます。
- Microsoft DirectX: GPUs in the Task Manager - Task Managerに表示されるGPUエンジン、専用メモリ、共有システムメモリの違いを確認できます。
- Microsoft: File mapping - ファイルの内容とプロセスの仮想アドレス空間を結び付ける仕組みを確認できます。
- LM Studio: lms load - ロード前のestimate-onlyが推計であり、実測値ではないことを確認できます。
- Ollama FAQ - ollama psで確認できるモデル配置とPROCESSOR列の説明です。
- Ollama: Context length - context lengthがメモリ使用量へ与える影響と設定方法を確認できます。