ColabのT4でGGUFがOOMになる原因|16GB VRAM・量子化・contextの直し方

公開日
2026-07-15
更新日
2026-07-15
情報確認日
2026-07-15
編集・運営
Local AI Compass

Colab T4でGGUFがOOMになったら、ファイルサイズと16GB VRAMを単純比較せず、GPU・weights・runtime buffer・KV cache・MTP・RAM・diskを段階別に確認します。まずbaselineを動かし、MTPやcontextの追加負荷を分けてください。

導入前に確認すること

  • Windowsのバージョン、メモリ容量、GPU/VRAM、空き容量を確認する
  • 最初は軽量モデル、短い質問、少ない同時作業から始める
  • 公式サイトの対応OS、利用規約、モデルのライセンスを確認する

先に症状を分類する

先に症状を分類するの表
症状主な原因候補最初の確認次の対策
model load直後OOMweights + CUDA/runtime bufferquant、空きVRAMquantを下げる、GPU layersを調整
短文は動くが長文でOOMKV cache / contextctx-size、入力長contextを下げる、履歴を短くする
MTPだけOOMMTP overheadbaselineとのVRAM差MTP off、n-maxを下げる
build中に落ちるRAM / parallel buildfree -h、-j並列数を下げる、RAMを空ける
download中に失敗disk / network / filedf -h、ログ空き容量と取得対象を確認
GPUが見つからないruntime / allocationnvidia-smiGPU割り当てを確認し、なければ停止
CPUで極端に遅いCUDA build / offloadログ、GPU layersCUDA buildと一部offloadを分ける
Colab T4のGGUF OOMをGPU、quant、context、MTP、offload、RAM、diskの順に切り分ける概念図
T4 OOMの切り分け順。実際のログとGPU状態を優先します。

OOMはファイルが大きいからだけではありません。ロード、context拡張、MTP追加、build、downloadの段階を先に特定します。

まずnvidia-smiでGPUを確認する

nvidia-smi || true
free -h
df -h

T4の16GB GDDR6はNVIDIA公式仕様です。しかしColab無料枠でT4が必ず割り当てられるわけではありません。GPU名がL4やA100ならT4の結果を使わず、そのGPUのVRAMと条件を別に記録します。GPUなしなら後続のCUDA推論セルを実行しないでください。

ファイルサイズとVRAM使用量は違う

Qwen3.6-27B-MTP-GGUFの配布ページでは、Q3_K_S 12.2GB、Q3_K_M 12.6GB、IQ4_XS 15.7GB、Q4_K_M 17.5GBなどの参考サイズが表示されます。T4 16GBと数字を比べるだけでは、ロード可否やcontextの余白は判断できません。

解決順1:MTPを一度offにする

MTPだけOOMなら、量子化やモデルをすぐ変える前に、同じquant・context・GPU layersでMTPをoffにしてbaselineを起動します。baselineもOOMならMTPが主因ではなく、weights、buffer、context、offloadの問題です。

--spec-type none
# baselineが動いた後だけ、次の測定でMTPを追加
--spec-type draft-mtp --spec-draft-n-max 1

n-maxは1→2の順で比較し、4は余白が確認できる場合の追加実験にします。MTP on/offで別のquantやpromptを使うと、OOMの原因を特定できません。

解決順2:contextとKV cacheを下げる

Qwen公式のnative context 262,144はモデルの最大仕様であり、T4 16GBで同じ長さを確保できる値ではありません。短文が動いて長文でOOMになるなら、contextと会話履歴、入力長、検索で渡す文書量を下げます。

  1. ctx-sizeを4096など安全側へ設定する。
  2. 短い固定prompt、新規セッション、少ない出力上限で起動する。
  3. 動いた後に8192などへ少しずつ増やす。
  4. 各変更でpeak VRAMとtokens/sを別の記録行にする。

解決順3:quant・batch・GPU layersを調整する

解決順3:quant・batch・GPU layersを調整するの表
調整下げるとどうなるか注意
quantmodel weightsと保存容量を抑えやすい品質・速度の比較を別測定にする
batch / ubatchprompt処理の一時領域を抑えやすいprompt processingが遅くなる場合がある
GPU layersVRAMからRAMへ一部を移せる場合がある全部GPUではない結果として記録する
contextKV cacheと長文入力を抑える参照できる履歴の上限が下がる
Flash Attention対応時にメモリ効率が変わる場合がある実際のbackendとversionを記録する
llama.cpp/build/bin/llama-cli --hf-repo "unsloth/Qwen3.6-27B-MTP-GGUF:Q3_K_S" --no-mmproj --ngl 60 --ctx-size 4096 --batch-size 128 --ubatch-size 64 --spec-type none --single-turn --prompt "$PROMPT"

build時OOMと推論時OOMを分ける

build時OOMと推論時OOMを分けるの表
段階見るコマンド / ログ対策
llama.cpp buildfree -h、cmake出力、-j並列数を2などへ下げ、他の処理を止める
GGUF downloaddf -h、取得ログ空きdisk、対象quant、ネットワークを確認
model loadnvidia-smi、CUDA OOMquant、GPU layers、mmproj、runtime bufferを確認
長文生成ctx-size、KV cache、peak VRAMcontext、履歴、出力上限を下げる
MTP onbaselineとの差、spec logMTP off、n-max、contextを下げる

CUDA out of memoryと書かれていても、何をしている時に出たかが重要です。buildのRAM不足をquant変更だけで直そうとせず、download失敗をOOMと呼ばないようにします。

一部CPU offloadで動いた場合の読み方

GPU layersを下げてモデルの一部をRAMへ置くと、ロードできる場合があります。ただし、T4の全部VRAMで動いた結果ではありません。RAM使用量、CPU使用率、generation tokens/s、peak VRAMを記録し、安定性を優先した別条件として扱います。

CPU offloadで動いたからT4に収まったとは書きません。読者が同じ条件を再現できるよう、-ngl、context、quant、GPU名、RAMを公開します。

disk・RAM不足とruntime再起動

  1. ログを保存し、どのセル・どの段階で失敗したかを書く。
  2. df -hでGGUFとbuild artifactの空き容量を見る。
  3. free -hでRAMとswapの状態を見る。
  4. 不要なモデル・build artifactを整理し、必要ならColab runtimeを再起動する。
  5. 再起動後はGPU、commit、quant、contextを再確認してから再実行する。

再起動だけでモデルが小さくなったり、ColabのGPUが保証されたりするわけではありません。環境が初期化され、同じ条件を再構成できるかを確認する操作です。

やってはいけない近道

  • Q4_K_Mを16GB T4へ必ず載せられると断定する
  • 無料ColabのGPUや利用時間を固定値として案内する
  • MTPの2倍速度や精度完全一致を保証する
  • 別モデル・別quant・別contextの結果を比較する
  • GPUなしruntimeでCUDA推論セルを盲目的に実行する
  • Colabへ機密文書をアップロードする
  • ngrokやcloudflaredで外部公開serverを作る

FAQと再実行の判断

OOMを直す目的なら、一度にquant・context・batch・GPU layers・MTPを全部変えないでください。変更を1つずつ行い、baselineが動く状態を作ってからMTPへ進むと、読者もログを読み返せます。

よくある質問

15GBのGGUFなら16GB VRAMに収まりますか?

収まるとは限りません。ファイルサイズはmodel weightsの目安で、CUDA/runtime buffer、KV cache、context、MTPなどの追加領域が必要です。空きVRAMはnvidia-smiで確認します。

contextを下げると何が変わりますか?

一度に保持できる入力・会話の上限が下がります。その代わりKV cacheの負荷とOOMリスクを抑えやすくなります。まず4096などから試し、必要な時だけ段階的に増やします。

ngl 99は必ず正しいですか?

必ずではありません。GPUへ載せられるlayer数はモデル、VRAM、context、bufferで変わります。ngl 99でOOMになる場合はGPU layersを調整し、CPU/RAMへ一部offloadした結果として記録してください。

一部CPU offloadでも使えますか?

使える場合はありますが、全部GPUに載った結果と混同しないでください。GPU layers、RAM、VRAM、generation tokens/s、CPU使用率を記録し、速度と安定性のトレードオフとして読みます。

MTPを有効にするとOOMになりやすいですか?

baselineより追加のメモリ余白が必要になる可能性があります。まずMTP offでロードし、同じquant・context・GPU layersでMTPをonにして差分を確認します。

RAM不足とVRAM不足はどう見分けますか?

nvidia-smiでGPUメモリを、free -hでRAMを、df -hでdiskを見ます。build中にRAMが尽きる、推論中にCUDA out of memoryが出る、download中にdiskが尽きる、というように段階を分けます。

Colabを再起動すれば直りますか?

他プロセスや壊れたruntimeが原因なら直る場合がありますが、量子化やcontextが大きすぎる問題は再起動だけでは直りません。ログを保存し、原因を分けてからruntimeを再起動します。

Q2/Q3まで下げると使う意味がありませんか?

動作確認、設定の比較、MTPの仕組みを学ぶ目的なら意味があります。品質と速度を同じpromptで確認し、Q3を最終品質と決めつけず、用途に合うかを判断してください。

model download中のエラーはOOMですか?

必ずしもOOMではありません。disk不足、通信、ファイル名、Hubの取得エラーを分けます。推論時のCUDA OOMとはログの段階とエラー文が異なります。

T4以外が割り当てられたらどうしますか?

GPU名とVRAMをnvidia-smiで確認し、T4向けの目安をそのGPUの結果へ転用しません。L4やA100なら別条件として量子化、context、速度を記録します。GPUなしなら後続セルを実行しないでください。

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あなたはどのタイプ?

関連チェック先

  • Qwen3.6-27B model card - 27B、MTPの学習、native context、モデル構成を確認するQwen公式のモデルカードです。
  • Qwen3.6-27B official blog - Qwen3.6-27Bの公式発表です。モデルカードと内容が異なる場合は、両方の確認日を残します。
  • Unsloth Qwen3.6-27B-MTP-GGUF - GGUFの配布ファイル、量子化候補、llama.cppのMTP実行例を確認する配布者ページです。
  • Hugging Face GGUF documentation - GGUFの形式、metadata、Hub上の検索とファイル確認を読む公式ドキュメントです。
  • llama.cpp speculative decoding - speculative decodingの方式、accepted token、現行のspeculative optionsを確認する公式ドキュメントです。
  • llama.cpp CLI README - llama-cliのHugging Face repo指定、context、sampling、MTP関連のoptionを確認する公式READMEです。
  • Google Colab FAQ - 無料枠のGPU、利用制限、idle timeout、VMの最大寿命、notebook共有を確認する公式FAQです。
  • NVIDIA T4 specifications - T4の16GB GDDR6、メモリ帯域、用途を確認するNVIDIA公式ページです。
  • Better & Faster Large Language Models via Multi-token Prediction - Multi-Token Predictionの研究上の考え方を確認する補助資料です。Colabの速度保証には使いません。

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